
「佐野菜見展」感想
佐野菜見さんは「坂本ですが」「ミギとダリ」など、著作がアニメ化するほど人気の漫画家さんなのですが、去年の夏「ミギとダリ」のアニメ放送を待つことなく早世されました。地元ということで西宮市民ギャラリーで原画などの展示が先週までやっていたので行ってきました。

「坂本ですが」は、佐野さんの通っていた学文中学や鳴尾高校、その周辺が描かれていたこともあり、西宮市とコラボしてスタンプラリーイベントなどを開催したこともあります。そんな聖地巡礼マップや学文、鳴高の体操服や制服なども飾られていました。

私も学生時代に下手ですが漫画を描いていたこともあり、漫画の生原稿は目を近づけて細部までじっくり見ました。
デジタルの漫画家も増えてきた中、手描きの原稿で、修正があまりないのが上手いことの表れ。

特にカラー原稿は素晴らしくて、細部まで細かく描きこまれているのを見ると、もうこれは一幅の絵画で芸術作品。
デビュー前のイラストが本当に良くて、これが一番グッズにしてほしかったかも。
編集部や漫画家仲間の言葉、友人一同のお花でちょっと涙が。
ちょっと奇妙なものを描きたいと思っていて、最初は編集部が彼女の描きたいものを売れるものにするために苦心していたことが書かれていました。確かにホラーほどではない、ちょっと奇妙な作品が多いです。「坂本ですが」はそれをギャグに昇華させたけど、「ミギとダリ」は奇妙さが一番前に現れていて本当に良かった。一昔前なら「ネムキ(眠れぬ夜の奇妙な話)」が一番合った雑誌だったのではないかな。
本当にこの才能を失うのは早すぎたと思いました。
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